染と織地域別辞典

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牛首紬(うしくびつむぎ)

産 地

石川県石川郡白峰村

特 徴

白紬と縞紬のある絹織物。自家用の座繰り糸を手機で織ってつくる。
釘を引っかけても破れるどころか釘を抜いてしまうほど丈夫な布地であることから「釘抜き紬」とも呼ばれる。

用 途

着尺地、コート地、帯地、ネクタイ、袋物等。

変 遷

白峰地方は、古くから養蚕がさかんで、すぐれた座繰り製糸技術をもつ生糸の産地だった。
牛首紬の起源は平治の乱(一一五九)後にさかのぼるといわれるが、明らかではない。
初めは農家の副業として織られていたが、元禄年間(一六八八~一七〇四)の頃に牛首紬、白山紬として商品化された。
明治末期に機業化され、大正末期には白紬、縞紬が年間七千反も生産されるほどだったが、昭和に入ると衰退し、現在では二機業で織られるばかりになった。

牛首紬(うしくびつむぎ)画像01 牛首紬(うしくびつむぎ)画像02
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