産 地
岐阜県高山市七日町
特 徴
小紋染の一種で、松煙墨を用いた黒染である。
変 遷
江戸時代の明暦(一六五五~一六五八)の頃に、京都の剣法師範・吉岡憲房が染めた黒茶色の染のことを憲房染、吉岡染といった。
高山憲法染小紋がいつ誰によって高山に伝えられたのかは明らかではないが、憲房染の技法を応用した黒染の小紋であることは確かである。
染色法
型紙を布のうえに置き、防染糊(糯米、米糠、消石灰を混ぜたもの)を竹べらでつけ、乾燥させる。
次に、布を伸子張りして豆汁を引き、豆汁とともに練った染料(松煙墨)を刷毛で引染する。
乾燥後、水洗いをして糊を落とす。