染と織地域別辞典

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伊勢崎銘仙(いせさきめいせん)

産 地

群馬県伊勢崎市

特 徴

絹の風合いを活かした先染の平織物。
さまざまな絣糸の技法を用いて、単純な絣柄から精緻な絣模様までを手作業で織りだす。

用 途

着尺地、夜具地、丹前地、座布団地。

変 遷

養蚕地帯のため、古くから厚地で丈夫な太織が農家の婦女子により織られていた。屑繭で自家用として織られていた織物の商品化が進んだのは、江戸時代の後期、享保年間(一七一六~一七三六)から文政年間(一八一八~一八三〇)を通してのことで、柄中心の太織が伊勢崎の織物として広まった。
縞に絣糸を配した縞織は明治初年に生産が開始され、明治一二、三年頃から銘仙と呼ばれるようになった。
その後、筬台絣が発明され、板締め絣、解絣の技法導入により伊勢崎銘仙が銘仙業界をリードした。
現在では銘仙の名がほとんど用いられないため、消滅したかのように思われがちだが、実用的な絹織物として、別の名称で多くの人々に親しまれている。

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